航空レーザ測量の概要

2007.08.17更新

航空レーザ測量の概要

航空レーザ測量とは、航空機に搭載したレーザスキャナから地上にレーザ光を照射し、地上から反射するレーザ光との時間差より得られる地上までの距離と、GPS測量機、IMU(慣性計測装置)から得られる航空機の位置情報より、地上の標高や地形の形状を精密に調べる新しい測量方法です。この測量方法で得られる高さの精度は、15cm程度とされ、また水平位置精度は高さ精度より低いとされています。

航空レーザ測量の詳細については、「数値地図5mメッシュ(標高)」のページにおいて詳しく説明されていますので、そちらをご覧ください。

伊豆大島火山航空レーザ測量データの精度について

伊豆大島火山航空レーザ測量データは、航空レーザ測量における所定の精度を満たしていると考えられます。しかし、データ作成方法の違いなどにより、他のデータと重ね合わせた際には標高などが一致しないことがあります。したがって、データ利用の際には、以下の精度検証の結果を参考にして、データの性質を理解したうえで適切な利用をしていただくようお願いします。

基準点を利用した精度検証結果

東京都の2級公共基準点と比較して、航空レーザ測量データの高さ精度を検証しました。5地点において、基準点を中心とした半径2mの範囲に到達したレーザパルスの標高と、公共基準点の標高を比較した結果、全ての地点において平均較差は15cm以内に収まっていることが確認できました。

火山基本図と航空レーザ測量データの比較結果

下の図は、火山基本図から作成された数値地図10mメッシュ(火山標高)の標高値を基準とした場合の、航空レーザ測量データの標高値との差を示したものです。青色は航空レーザ測量データの標高が低い部分、赤色は航空レーザ測量データの標高が高い部分です。山頂火口内を除く計測地域における標高差の検証結果は以下の通りです。

平均 -0.66m
標準偏差 1.88m
最大 11.53m
最小 -14.99m
標高差検証結果

標高差検証図
航空レーザ測量データと数値地図10mメッシュ(火山標高)の標高差分。
青色部では航空レーザ測量データの標高が低く、赤色部では航空レーザ測量データの標高が高くなっています。
(クリックで拡大画像が開きます)

ご意見・ご質問の宛先

国土交通省 国土地理院 地理地殻活動研究センター 地理情報解析研究室
住所:〒305-0811  茨城県つくば市北郷一番

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